ー 第2エリア、通路 ー
[ソマリと別れて、どれくらいの時間が経っただろうか。
”標的”を迎えるべくその姿を探しながら第2エリア内の通路を徘徊していた、その時。
死神が、騒がしく笑い始めた。
男もそれに続いてすぐに気付いた、自分に向けられた殺意と憎悪に。
そんな禍々しい感情が伝わってくる方へ顔を向けてみれば……予想に反せず、”標的”の姿があった。>>267]
へっ、漸く再会出来たなクレメンス
……会いたかったぜ
[何度経験しても、”標的”と再会した瞬間の命の危機から来る緊張感には慣れる事はない。
死神と違って殺し合いを楽しんで望んだ事などないから当然の事ではあるけれど
それでも楽しんでる風を装って、出会って始めに口にするのは余裕があるかのように聞こえるだろう言葉。]