― 世界樹・待機場 ―
[無事にウェルシュカーディが到着し、
『勇者』が揃った頃合を見計らってか否か、
それよりも早いタイミングであったか。
世界樹に神官長ルートヴィヒからの声が響いた。
言霊石を介し一足早く警告を受け取っていたゆえに、
次なる指示に対しては眉ひとつ動さずに聞く。>>234>>235]
(『次』を退けられるか否か、
それに『世界』の行く末がかかっている――)
[口中で、ルートヴィヒの言葉を反芻するのは、
己にもその覚悟を刻みつけなければならないという心の働きか。]