― 草原にて―生まれる、か。[そう言いながら男が考えていたのは外交面での事。対立国の王族を乗せる事が、どういう意を持ち、またどういう意を抱かれるか、知らぬわけでもなかろうと。それでも乗せたという事は。その意に気づかぬ男でもなかったが。]…それがシンシャに有益である物ならばな。[>>10どこかしどろになりながらも語るリュカへ、そう静かに言うに留めておいた。]