人狼物語−薔薇の下国

328 鳥籠の服従試験


  ベリアン

[新しい知識を仕入れて図書室を出る。
街へ行くと告げた緋扇君がいつ戻るだろうかと、二階の回廊の途中から「天使の鳥籠」の門を眺めていた時──待ち人ではなく意外な顔を見つけた。]


 スブーシュ叔父── それと、ラーマ親衛隊長も?


[自分を迎えに来たのだ、とわかった。
緋扇君の許しを得てベリアンは国元へ、「留学の帰途、海賊に攫われた。今は別の街の学び舎に匿われている。無事だから安心してほしい。我が身分にふさわしい身代を届けられたし」という旨の手紙を書き送っていた。
それを見て、取るものもとりあえず駆けつけてくれたのだろう。

国政を輔ける叔父や親衛隊長自らが出向いてくるとは予想外だったが、それだけの大金を動かしたということか。
自分が大事にされている証拠と思えば、胸が痛む。

もはや、あの手紙を送った時とは事情が違ってしまっているのだ──]

(16) 2015/04/26(Sun) 10:52:43

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