−昼前、教会の居住区内−
なぁ、ルートヴィヒ、カレルの贈り物に過剰反応したのは…なんか理由でもあんのか?
[…はいつになく真面目な表情で問いかけた。
信仰を重んじ、杓子定規で融通のきかないルートヴィヒと、欲望に忠実に生き、神の存在に懐疑的なディークは子供の頃からそりが合わなかった。]
魔術は自然から生まれるものだろ。
その力を使う者が善であるなら善に、悪であるなら悪に作用する。
社会に恩恵をもたらす魔術もあるんだし、全てはねつけなくてもいい、とオレは思うんだが…。
子供の頃宇宙人から出てきた冷たい食べ物はうまかったし…あ、また信じてない顔しやがって!
お前の方が賢いのは認めるが、魔術嫌いは、そこまで曲げられないもんなのか?
神様がいるとして、お前がそうやって苦しむのを望んでんのか…?