― 王宮内廊下 ―鏡…。[各務さんが鏡の付喪神と知り、私はまじまじと相手を見てしまう。鏡…雲外鏡とは鏡のことなのだろうか。鏡の各務さん……何だかややこしいな]え、いや、それは、そう、なんだが。他の器物はその姿のまま在るようだったから。[各務さんの周囲に居る動く器物を見遣る。どれを見ても器物の姿のままで、各務さんのような姿のものは無い]