人狼物語−薔薇の下国

549 月下薔薇


木こり イェンス

宴には、作法があるものです。
一人が昼に死んだなら、一人が夜に死ぬものと。

[まだ人間の姿ではあったが、
 紅く輝く瞳は獣のそれであるのを隠しもしない]

ですが、もう御開きの時間です。
選んでいただいて結構ですよ。
――どちらが先に『眠る』のか。

[最期まで自分なりに闘おうとした2人への敬意は、
 人間には惨たらしい選択肢の形で差し出される]

大丈夫、心配はいらない。
どちらにせよ、すぐに会えますから。

先に逝ったサシャたちとも、家族とも。

[不器用に浮かべた笑みは、寡黙な青年そのもので。
 かける言葉はまるきりの本心でしかなかった]

(15) 2021/08/07(Sat) 20:26:05 (晶)

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