えー。
私、無欲で清廉な神父様ですよ。商売なんてしてる訳ないじゃないですかあ。
[売店に新しく客が現れる、一緒に宴会場へ向かった一人だ。>>14
顔を上げ横を通り過ぎる姿を視線で追い、
向けられた言葉には笑顔と声を作りすっとぼける。わざとらしいおふざけ。
彼が手に取っている商品も中々良いものだ。
しっかり頭に叩き込んで帰ろう。相手を見ているようでそれらを目に留めていた。]
いや、お前……
何だよその量。そりゃ慌てるわ。
[張り付けた営業スマイルを消し素に戻ったのは、売店の担当が走って行ったその時。
ただの旅行客というにはお土産が多すぎやしないか、こいつは一体何者だ。
……どうもこの宿には一般人からは浮く気配の持ち主が多いとは、感じていたけれど。*]