ー回想・書庫ー
[本に埋もれていたレトから声をかけられ、ゆっくりと頸を巡らせ、彼の目を見る。>>1:356
ちらりと視線を机にずらせば、確かに彼の言う通り、そこには吸血種に関する本が平積みにされていた。]
……いや。
よく短時間でここまで見つけ出せたな。
[レトは書庫に詳しいのだろうか。そんなことをぼんやり思う。
耳に飛び込んできた謝罪に]
気にしていない。もしカレルが来なければ、俺もお前の頸に牙を突き立てていただろうから。
[実際、反撃したかどうかは分からない。
ただ、“こう”なったのは彼ね責任ではないのは確かで。
気にするな、と緩く頸を振った。**]
ー回想終了・書庫ー