― 大通り ―
───急に?
[倒れたまま声をかけても起きない。
そんな話>>14を聞いて過ぎるのは、食事中に周囲から聞こえた会話や貼り紙の内容]
長から通知があった病…?
…とにかく、家か、どこか寝かせられる場所へ移動させよう。
この人は確か、博物館の職員だったか?
[名前を知っているならば顔見知りではあるのだろう、と確認するように問いかける。
家を知らなければ職場である博物館へ運ぶ心算で、倒れている女性──フレデリカの傍へ膝をついた。
自宅に置きそびれたバケツが少々邪魔だが、腕に通してしまうことで両手が使えるようにする。
フレデリカの膝裏と背に腕をそれぞれ通して横抱きに抱え上げた*]