── 翌日・朝 ──[天候は昨日と同じ、夜よりは収まっている程度。窓辺に立っても空の色から時間を測ろうとするのは難しい。しかし仕事の癖がついた身体は、いつも通り起きたのだろう。廊下に出て、階段を降りて途中起きてきた誰かに会うことがあったとしても寝てる者がまだいたらと、静かに歩くのは変わらず。目指す先は決まっていた。放っておけばいつまでも寝る兄を起こす避難生活だからといって、怠けさせない。あの人だって羊飼いの息子なのだから。]