[甘夏を煮詰めた甘い香りが小屋じゅうに広がって、期待に耳が嬉しそうにピン。毛布からごそごそ這い出す。既にパンやサラダが用意されていて、またも何もできなかった。] ごめんなさい……[>>1:142リヒャルトの気遣いは察していた。道化の様に振舞っているが本当は大人で優しい。早くローゼンにここに居ても良いと、許可を出して欲しい。なのにカラスの告げた言葉は残酷で。眉根を寄せて、不安気に青ざめた。]