しゅな……シュナ![相手の名前を聞くと、両手を合わせる。 やや上方にあるシュナの表情を伺うように首を軽くかしいだら、さらりと肩に髪の束が落ちる] つまり、シュナは懐かしくなってきたのね。ここはずっと、前とおんなしままよ。[設問の答えになっていない言葉を返すと、人差し指を唇に当てて] ほら、耳を澄ませて。 [奥の部屋のオルガンがひとりでに曲を奏で始める。 おそらく、彼にとっての"あのころ"と同じように]