……はっ……ぁ……っ[ 今まではここに至るまでに、ユーリエの血に触れた魔物は苦悶の声をあげて離れ、 のたうちまわって来たから、本当の吸血を知ったのはこれが初めてだった。 思わず身をよじり、手で押し返そうとしたけれど、 指は男に囚われていて。 ] ……っふ、 ぁ、ぁあっ……っ[ 唇から無意識の声が漏れる。 ユーリエは酒を知らない。性愛を知らない。 でも、溺れるというのは、こういったものか、と白く染まる意識で考えた。 ]