人狼物語−薔薇の下国

483 翠龍幻霧 ─天霊遺跡封印行─


王国兵 トール


 おい、ユーリエ!  、 ……

[いくらか焦って声を大きくしかけたが、気持ちよさげな寝息が聞こえ始めれば口をつぐんだ。
どうしたものかの顔で暫く寝顔を眺めていたが、落とさないよう抱えなおし、歩き始める。
居残り組でも、どこかに野営の準備くらいしているだろう。

気の利いた仲間の兵に毛布をいくらか借りて、夜露の当たらないところにユーリエを寝かせておく。事情を知らない兵たちからは揶揄の声が掛かったが、トールを知る相手からは驚愕の視線が飛んできた。]

(14) 2017/08/13(Sun) 18:24:27 (nekomichi)

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