人狼物語−薔薇の下国

176 ねぼすけ狼とうさぎさんの黒い森


流民 ロー・シェン

―早朝―

[烏の不穏な鳴き声に鼓膜が震え、浅い微睡から目覚める。
腕の中の存在は、カラスによって
連れて行かれるのではないかと思っていた。

褐色が昨夜心に刻んだのは、マレンマだったからだ。

孤独な未来を自ら望んでいるのか、
今現在が孤独で、助けて欲しいと訴えているのか、
自分には解らなくて、結局―― 名を刻んだのだった]

[マレンマの腰から腕を抜き、不穏なカラスの響きをしっかりと聞くため
ずるり、毛布から半身を起こした。

隔離されたのはカスパルで、カスパルはウサギだという――
絶望的な、言葉だった]

(14) 2014/04/17(Thu) 13:28:22

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