[ さすがに妖魔というべきか、或いは、思ったよりも自身の体力が底をついていたか、振り抜いた刃は、硬い鱗を浅く切り裂き、その表面に一条の氷の傷をつけただけに終わる。氷も浄化の気を帯びているとはいえ、とどめとはならない ]くあっ![ それでも首に響いた衝撃に苛立ち、顎を開いたまま頭を振り回した蛇の牙が、首元を掠めて朱を散らす* ]