-オプティモ港-
―――……それにしても、オプティモの食事は不味いですねぇ。
[潮風を受けながら、フォークを置いてアレクシスは溜め息をついた。
オプティモは穀倉地帯の街である。
それと同時に官僚貴族達の保有地でもあった。ここに屋敷を構えているというのは、その類の人種にとってはステータスに足り得るのだろう。
それゆえか、食事はどこか気取っていて、おまけに物価は高い。
こんな少量の朝食でこの値段か。
シュビドだったら豪華なディナーが楽しめるだろう。]
………はぁ、
まぁここで出来る事の、大体は終えましたが……
[オプティモの地形確認。避難経路の確保。
ブラバンドとオプティモを繋ぐ道路の確認。
民衆の意向探り、官僚貴族のお伺い立て。或いは癒着。
表向きの仕事と、裏の仕事、それらを手際よく片付けた。
然し、それでもアレクシスの顔は晴れない。]