― 魔王城最深部 ― ふむ。ついにここまで来たのじゃ。 いろいろあったが、これが最後じゃの。[勇者と、仲間たちと共に進み出る。足取りは風のように軽やかだ。] 心配はいらぬ。吾がついておるのじゃ。 勝利間違いなしじゃ。[軽く張った胸の上で、ヤドリギの実を象った聖印が揺れる。馴染みの木精が笑って、梢のさざめく音が広がった。]