人狼物語−薔薇の下国

168 グラムワーグ・サーガ


吟遊詩人 ソマリ

― クレイグモア騎士団長の家に伝わる物語 ―

[王様は、長い戦いの末に、独りとなりました。
 愛するべきものを失った地で暮らし
 守るべきものを失った空の下にいるのは
 ひどく耐え切れないことだと。

 若くして騎士団を率いる立場になったご先祖様は、王様の宝を預かりました。
 いつの日か、王様が再び故郷の半島にに戻ってくる日の為に。
 魔物に呪われ破壊されたこの地の復興に尽くすと。

 毒の色に染まった湖が
 死者の腐肉の匂いが充満した湿地帯が
 怒り続ける火山が
 妖精も悲しんだ枯れ果てた森が
 そして、災いにより滅んだ人の都が
 王を苦しめぬよう安らかな地に戻るその日の為に

 父様も、その父様も、ずっとずっと父様も
 王様を待ち続けているのです]

(14) 2014/03/26(Wed) 23:11:04

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