人狼物語−薔薇の下国

389 ルー・ガルー戦記 8 〜海峡攻防戦〜


船を愛する領主 ウェルシュ

― 夢のなかで ―

[海の天井から声が届く。
手を伸ばせそうな程の距離に、―――]

 姉さんっ

[姉が居た。
雲を蹴り上げてその手を掴もうと追いかけるけれども。
あと一歩のところで、届かない。
幾ら飛んでも跳ねても、空を掠めるだけで。
否、掴んでいるのかもしれないが、その温度を感じることができない。]

 どうして……… あんなことを。
 戦艦をぶつけるなんて…… 無茶苦茶だよ。

[蹴り上げた雲が白い霧となって霧散していく。
言葉は、そのまま霧のようになって青天井に溶けゆく。]

(13) 2015/11/16(Mon) 22:31:57 (MIZ)

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