― サクソー川/橋の南側 ―[振り上げた刃返るのは、確かな手応え。は、と吐いた息には熱が籠もる。無傷で対せる相手ではない。幾度となく受けた閃が穿った痕からは、紅い色が滲んでいた] ……っ![槍が大きく横に払われる。>>5:337とっさに後ろに飛び退き、その閃を避けた。膝落としてなお、揺るがぬ意志込めた声が、響き、敵陣が動く。それにどう対するか、と思案巡らせた時。がらん、という音が、やけに大きく響いた]