―― 第四エリア・花園 ――
[ディークの赤く染まる身体。
まだ呆然としたまま、血溜まりに足を踏み入れれば、
咽せかえるような濃厚で甘い血肉の匂いに、
脳内のガルーが、ぞわりと”歓喜”に蠢きかける。
いやだ……っ。
ディークだけは、絶対に、”エサ”だと思いたくない!
狂った割れ鐘が嗤い響くような、脳内の痛みと眩暈を、
裡から沸き上がるような、愉悦への渇望を、
幻の牙が知る、血肉の甘さを、
ぎりっと血の滲むほど、唇を噛み締めて堪えれば。
ディークの身体に残る、右肩の牙痕>>4:363、
食い千切られた喉元、四肢に残る何かに縛られたような鬱血痕
食い荒らされた跡>>3:374が、目にはいる。]