― 天上宮・庭園付近 ―[歩を進め近付けば、強い陽の気宿す紅がより濃く瞳に映る。眩しい訳ではないはずのそれに瞳細めるこちらに対し、こ向けられる視線はどこか面白げにも見えて内心何故かと首を傾げつつ投げられた問いにまずは頷き]はい。近衛が一、孔雀の姫付きの護衛を務めますバルタザールと申します。先の孔雀の姫の代より任を受けました故、朱雀神には初にお目にかかります。[軽い問いかけに対して生真面目な名乗りを返した後、再度頭を垂れた]