恐れながら申し上げます。
先ほどの話を聞かせていただいた限りでは、ジークムント様は人間の存在を侮りすぎているのではないでしょうか?
[間をおかずに口から飛び出すのは、まるで彼を非難するような言葉。
天界に身を置くものらしく、天界の行く末を憂うばかりに先走ってしまったかのような]
私は人の歴史を、彼らの側で見守り続けてきた者です。
人は決して、侮って良い存在などではない。
滅び行く人間を見限る事で、彼らが魔物と手を結び、神に反旗を翻す可能性も御座います。
なればこそ、彼らを導くべきか、滅ぼすべきか、天界は舵を定めねばなりますまい。
[彼の立場を知りながら、唱える意見はそれに反するもの。
一度言葉を区切ってから、再び口を開いた]