[それにしてもここはお菓子ばかりである。家までお菓子でできてるとは。こわーい魔女が出てくる話は、少年も少しは知っていた。魔女をかまどに叩き込んだのはどっちだったか、――それはさておき]ねえちゃんならやれそうだな。妖魔や、人狼だって、………きっと、やっつけてくれて。でも、おれだってねえちゃん助けられるように頑張るんだからな![痛みに耐えるように目を閉じたのは一瞬のこと。姉と手を繋ぐと、遠くに見えるお菓子の家目指して歩き出した]