[しばし、実に幸せそうに食事を満喫していたが]
あ、そういや……
[手を止めて、袋からボトルを取り出した。
『チキュウサン オイシイ スゴイヨ』と、なんかこう胡散臭い感じの店で、ラーメンと一緒に店長に勧められたものだ。
ラベルが読めないから何の飲み物かは分からないが、保安検査も通れたし、危険物ではないだろう。
もし彼に、翻訳機を使うという機転があったなら、こう書いてあるのが分かっただろうけれど。
『炭酸』
ここに来るまでさんざん振り回してきたそれに指をかけ、ぷしゅ、と蓋をひねる。]