― 相部屋の自室 ―はぁ・・・やっと解放された神様、前線じゃなかったことに感謝します[ 荷ほどきもそこそこに簡素なベッドに腰かけ神に祈りを捧げる。カシムは本当は兵士なんかになりたくなかった。いつも見る夢の所為か必要以上に死を恐れてしまう。誰かが死ぬのをみるのも嫌だし、自分が死ぬのも嫌である。 ]ああ、神様どうか無事に戦争が一日も早く終わるようにお願いします[ その祈りが見当違いでことにカシムはまだ知るところではない・・・ ]