やれやれ……俺が流すのは血だけなんだが。[きっと泪など流れないと信じていたのに。興醒めだと自嘲のまま、初めて彼女の体を一度両腕に収めた後、抱き上げる] 寒いだろ。[そう語りかけて、食堂に向かうと暖炉の前に彼女の体を横たえる。そのまま一緒に座り込み、薪と共に彼女がくれた手紙を投げ入れてただぱちぱちと上がる炎を静かに静かに見つめていた**]