[白煙のなか、手の動きで、昇って進めと合図する。無論、士官学校で習ったように、自分もその伝統、指揮官先頭の例外ではなく]――シュタインメッツ中尉、君は連中の方向を知ってるな。そちらを撃て。ファベル少尉、君は逆方向だ。さっきの声は聴こえたな?そうだ、あの部外者、航空隊の阿呆だ、君はそっちを撃て。[そのあと]少佐、あなたは……、……いや、いえ。この期に至っては、無粋ですね。[好きにやってくれと、言外に]