……クレメンス、
……、……大丈夫?
[言葉を選んで、結局そう告げたのは、彼の心情を慮ってのことだった。勿論、自分よりも年嵩で、しかも経験も豊富な男性に、こんなことを尋ねるのもどうかと思ったのだが。
余りに顔色の悪いその様子に、思わず。>>7
それでも、……刀を振りぬいた直後、普段よりも、酷く冷え冷えとした、感情を押し殺したような彼の目。>>3:363
……彼が"殺した"という事実に関しては恐怖を覚えなかったのに。
その目をみると……ぞわりと、なにか背中に這い上がるような感覚。
……これは恐怖?
『死神』に接触されているとは、知らずそんなことを思う。
大丈夫かと聞かれれば。>>8]
私は、大丈夫よ。
[大丈夫、声は震えていない。
感情を押し込める訓練は、ちゃんと受けているもの。
こちらもにこりと、何とか笑ってみせようか。]