― 第二艦隊/戦場南側 ―「敵旗艦より返信!」[通信兵が逐次告げる通信内容に、扶翼官の表情が変わった。なにごとかを考えるように沈黙した後、頷く。] ……そうですね。 渡りに船、というところでしょうか。 陛下がああですから、こちらは私から出向きましょう。[周囲の人間には微妙に理解しづらい言葉を呟いて、再び通信を送る。]