[ふと、自身のイドが傍に降り立ったのに気付く。
…あぁ、自分の「役目」を果たさなくては。そう思い出した。
彼が、自分の「先生」で在り続けてくれたように、自分も「鑑定師」として、結果を、皆に伝えなくては。
何時も通りに感情の薄い、そして今日は気力も薄い、弱い声音。けれどそれでも、イドは違える事無く言葉を運んでくれるだろう]
…【ソマリはブランだ】
ジェフロイがソマ―リュを「ブランでも危険だ」と認識したのは、確か昨日だった筈だ。一昨日、鑑定先を決めたなら、可笑しな話だろう、と怪しんだから鑑定した。
俺の知る限り、覚醒したあの日、仲間の血を吸う事に戸惑いが無かったのは、ソマ―リュだけじゃ、ない。