人狼物語−薔薇の下国

471 overlap memory/重なる絆(続)


尉官 ドロシー

[手紙を受け取りシャツのポケットへとしまう。>>7
カスパルの問いかけに長く沈黙した後、
手についた血液を落とす作業の合間に少しずつ言葉を零した。] 

 “私”は知りたかったの。
 童謡の羊が泣いた理由を。その気持ちを。

 羊と狼両方の気持ちを知って生まれ変わったら、
 優しい人になれるんじゃないかって。

 ……“ドロシー”は優しい人になりたかったのよ。 

[無実の人を死に追いやりはしない。
最後に謝罪をくれた狼に罪を突きつけて死ぬのではない。
そんな人間でいたかった。

だけど魂の記憶をなぞるように
罪のない少女が自らの命を断ったと聞いても。
優しい輪廻を教えてくれた青年を喰らったとしても。
私の心は記憶の中で感じたものと、異なる思いを抱けない。
昔も今も、胸の奥が苦しいだけ。]

 カスパルは、あの羊の気持ちが分かる?
 ……私はもう分かっているのかしら。

[聞いて応えはあるだろうか。
ドロシーにも分からない事を聞かれて困るかもしれないが、
答えがどうあれ言葉がほしかった。
分かっているでもいないでも、したい事は決めている。*]

(12) 2017/02/13(Mon) 21:26:29

SWBBS V2.00 Beta 8++ あず/asbntby