― 『世界軸』上層・影輝の間 ―
[次に与えられる『試練』がどんなものか。
わからないけれど、いい予感はしなかったから、全力で挑める準備はしておいた。
多少なりとも反動を抑えるカスタマイズとか、今できる事はやるだけやって、向かった上層の試練の間]
……ふにぇぃ?
[薄紫色の仔竜が告げる、試練の内容。
うっかり、妙な声が上がったのは許されてほしい]
いやまあ……ある意味、最強の相手ともいえる、けれど……。
[それってありなのか。
そんな思いは隠しようもなく声音に滲んで。
はっきりそれとわかる困惑を宿した空色を向けた先は──静か、だった]