― 森 ― うん……そうだね。 まずは、バランを倒してからだ。[絡めた指の先で、手の甲を優しく撫で。より頭痛の激しくなる彼を気遣いながら、森の奥へと深く分け入って行く。夜鳥の声すらしない森のなか、足元で踏みしめた落ち葉がかさりと鳴った。]