― 昨夜 ―[広い所は嫌いだった。無防備で酷く不安になる。広い洞穴も、隙間を埋めるようにどんどん作物を増やしていった。広い空間はいくらでもあるのに、一番狭い部屋で寝起きしている] ロー……駄目、だよ[だから、目を瞑ったまま、寝言のように拒絶を口にした。狭いとこから連れ出さないで。広いところは嫌だから、と。縋るものが欲しくて、腕は支える体にしがみついたけど駄目だよ、といつもの調子で]