[霊媒師と知った両親が、ガキだった俺に真っ先に教えたのは“霊媒師とバレないようにすること”
当時、島には調査団が入っていて。
霊媒師のことなんかとっくに知られていた。
“学者に見つかったら研究所に連れられて、2度と戻って来られなくなる”
信仰の対象になる霊媒師をマウスのように扱われると思い込み、よしとしない島民達が出した結論だった。
霊媒師が産まれたら、産まれたことを誰にも知らせず、子供にも言わないように躾けること。
お陰で口すっぱく言われたよ。
“霊媒能力を悟られるな”
“《魂の聲》を聴いても聞こえなかったフリをしろ”
今思うと、霊媒師を隠すのに躍起になりすぎだよ。
霊媒師の本来の意味を失わせたのは島民だよな。
それでも、三つ子の魂は百までだからさ。
学者に見付からないように隠れるのは、もうクセになっていた。
本当に探っていたかどうかも怪しいが、もう身に染み付いちゃっていたんだよね。
じろじろ見られるのを嫌がるのは、霊媒師ってのがバレたんじゃあないかって思うからなんだよね>>238。
息苦しくなる>>168のも同じ理由。]