扨、この諜報者の名前を彼女が既に誰かしらから聞いていたかは不明だが、兎角も国にいる事の少ない俺は、軍部の人間をまじまじと見ないではいれなかった。] えーと… どう、も? 次期士官、チェンバレン様。[彼女の挨拶がどうだったかはこの際おいておく。彼女の何かしら行動が変わった時点で、敬語なのか違うのか微妙な言葉を口にしながら、一つ頭を下げた。因みに、地位が上か下かと尋ねられたら俺のが下だ。諜報者は要するに、軍の使いっ走りに等しい。]**