― 指令室 ―
ほ、本日15:00から、当駐屯地に、ちゃ、着任しますカシム・イリイチ・トルストイであります!
[ 緊張で舌が上手く回らない
戦争の激化から招集に応じやっと訓練期間が終わり配置された部署は前線から一歩引いた安全地帯と聴く。
兵士になって真っ先に前線送りになって死ぬかもしれないと覚悟を決めていたがここならば新兵である自分でも比較的安全に過ごせるだろう。
留意すべきは上官の不況を買って前線送りにされることだ。
今の受け答えは大丈夫であっただろうか?
不安を顔に出さないよう必死に敬礼の姿勢を崩さず上官の顔色を窺うも𠮟責はこない。
そのことに内心で安堵しつつ、上官からの指令を受け取り復唱した。
その後は解放され与えられた他の兵との相部屋でもある自室に荷物を運びこむ作業に移る ]