人狼物語−薔薇の下国

355 グロリアス・マギカ・グラマーティオ-スブ・ロサII


高校二年生 ジル

 ― 自宅 ―

『……なるほどねー。
 要するに時羽流ちゃんは、りさちゃんの事が忘れられないわけね。』

 そう……ですね。

『もしかして、りさちゃんのこと好きだった?』

 …………そういう、わけでは……。

『え、なになに?
 それじゃ、別に好きな人がいるとか?』

 ……そういうことでもありません。
 誰かを好きになる余裕なんて、ありませんでしたし……

 そんな資格は、僕にはないんです。

[他人のコイバナに興味津々といったダレカの声に対し、丁寧な口調で応える青年――時羽流は、首を小さく横に振りながら、自嘲的に笑った。]

(12) 2015/07/08(Wed) 00:56:49

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