―回想・0日目・PM10:30・ラウンジ―
……あー、悪い。つい癖で。
[指摘されて漸く無遠慮に触れてしまっていたことを自覚する。すぐに手を離さなかったのは、薄暗い空間の中で妙に妖しげに映る瞳>>9に意識が向いたからだった]
確かに動物みてえだな。愛玩なんて可愛らしいものではなさそうだが。
[窄めた口から吐き出した息を熱風に変えて長い前髪に吹き付けた。水滴を飛ばす意図と影を退かす意図と。興味と好奇心のままに、正面から双眼を覗き込む。視線を交えるほどに感じる異質さを無遠慮な問いとして投げつけて]
教官も猫みてえだし、……お前もそういう感じ?