[ 自分の足で歩いてくるくらいだ。偵察兵の命に別状はないだろうが、目元に厚く巻かれた包帯は不穏だった。
レオンハルトの許しをもらい、その場で報告を受ける。
まとめると、「卑怯にも透明化の魔法を使った魔術師が待ち伏せしていてやられた」とのことだった。
偵察兵が最後に見た顔──殿軍を担っていたのだろう魔術師の年格好を聞けば、思い当たる節がある。]
それはおそらく、教官のロヴィン・ブルバードでしょう。
目をかけているリヒャルトのサポートについていたと思われます。
リヒャルトは私より年上なのに、甘やかされていますねぇ。
[ 批判というより、苦々しさが声に滲んだ。]