――夜半――
[勢いを増していく風と雪が、窓枠をがたがたと掴んで揺らす。
机の上にランプを置いて、くくり罠の構造を調節していく]
[用心だ、用心のためだから、と何度も言い聞かせながら、思考を深めていく。扉には鍵があるし、何より普段通る場所へ仕掛けるのは危ないだろう。ならばと、畑に置くための仕掛けを、窓に付けられるものへ変えていく。
中々上手く行かなくて、いくつかを駄目にして、出来上がった頃には眠気が手先をふらつかせていた]
[そのまま、倒れるように眠ってしまう。
――もう既に、守れなかった村人ができてしまったことを、知らないまま]