―現在(王都陥落から二年後):儀式の間―
[あれから早いもので、もう2年にもなるのか。
それだけの時間をもってしてもあの者を見つけ出せずにいた事に、クレステッドは自身の力への失望を覚えていた。
あの者が現れたならば直ぐに反応出来るだけの魔法装置を設置し。
制圧した箇所は常時見張れるだけの鏡を置き。それらの場所に軍勢を送れるだけの
それでもなお、あの忌々しい連中を見つけることは出来ない。
あの時。
あの時>>0:261、魔王様の側に居れば。今このようにして砂を噛むような思いをせずとも済んだものを。
今日もまた、彼はシェーンバルトの王子を探す。その姿は、探し始めた2年前と同じく、今もなお鬼気迫るものを感じさせた**]