「お父様、お母様、もう行こうよ。 オレ、こんな田舎臭いトコにいつまでもいるの嫌だよ。 病気になりそ……けほっ。」「そうね、ロベール。 ……あなた、この子の身体に何かあっては大変だわ。 帰りましょう。」「ああ、そうだな。」[少年と女に呼ばれた男は少女へ背を向け、二人と共に教会を後にする。 村を出る彼らの姿が見えなくなるまで、少女はいつまでも手を振って見送っていた。]