(…えっ!?)
[ひと目見た時から、胸の高鳴りが治らない。
目線が吸い寄せられる。一挙手一投足を追ってしまう。
これが恋じゃなきゃなんなんだ、と。
聞いた話と照らし合わせれば合わせるほどに。
僕自身の気持ちが、高まっていくのだ]
…僕、その気は、全くないはずなんだけど。
なんでだよ…。なんなんだよ…カスパル…。
(名前を口にするだけで胸がときめくなんて)
[僕はその時まだ、思い出してはいなかった。
そのときめきの裏側に潜む、遠い昔の記憶。
息を潜め、周りを伺い。そして身代わりとなり安堵する]
ーどうぞ生き延びてください。ご主人様ー