―非常階段―[命の灯火が既に消え果てているのは、遠目にも明らかだったが。血溜まりの中の亡骸に駆け寄り、膝まづいて、血の気を失いつつある、ダーフィの頭部を抱き上げた。まだ幾らかの体温を残す血が、両手と白衣を滴るように濡らし、エレオの細い首に残っていたのとよく似た傷のある首筋>>0が、目に入る。 ―――…紛うことなき『人狼』の”爪痕”]