―3日目・PM6:00・救護室―
ふっ、君の親って変なところで馬鹿だよね。
こんな分かりやすい証拠を残すなんて……ああ、君が歯向かわないって油断してるから残してるのかな。
[傷跡の経緯>>8を聞けば思わず嘲笑が漏れた。
服で見えない位置を狙ってはいるものの、人為的なものと分かる傷を残している時点で浅慮だと言わざるを得ない。本当に隠したいのなら、最初から回復特化の魔術師を雇うなり、魔獣に襲わせて事故を装うものだろう。
ひとつ、ふたつと、相手の腹部につけられた傷を指先でなぞる。火傷に裂傷、打撲傷。どれも随分な痛みを伴ったことだろうと思えば、数少ない人間の知人を思い出して]
……隣国に傷を消すのが上手な友達が居るけど、いつか連れて行こうか。
それとも、覚えておきたい?