…………、[話を聞く、と言っているのにそれ以上言葉が出て来ない。眉を撓らせて、引き結んだ唇を小さく動かす。視線を逸らしそうになったが、それだけは堪えた]───── 僕達は、トルーンに戻りたいのに……。どうして、そうやって、立ちはだかるの…。[零れ出たのは、悲しげな、悔しげな声。最後の方は消え入るようでもあった。文化や思想の違いがあるのは、十数年前の邂逅で分かっている。それ故に戦いに発展してしまったのだろうことも。頭では分かっていても、感情が添ってはくれなかった**]